副作用について
あらわれる副作用
監修:鳥取大学医学部 感覚運動医学講座 皮膚病態学分野
准教授 吉田雄一 先生
国立成育医療研究センター 小児がんセンター 脳神経腫瘍科
診療部長 寺島慶太 先生
特に注意を要する副作用
<注意>
以下の症状を感じたら、すぐに主治医にご相談ください。
息切れしやすい、疲れやすい、動悸がする
目がかすむ、視野が欠ける、視力が落ちる
●悪心(吐き気)、嘔吐
- 嘔吐が続くときは、脱水症状にならないように、無理のない範囲で経口補水液やスポーツドリンクを飲みましょう。
- 消化しやすいものを食べ、揚げ物やにおいの強い食べ物は控えましょう。
●下痢
- 脱水症状にならないように、1日あたりコップ8〜10杯程度(約2リットル)を目安に、経口補水液やスポーツドリンクでこまめに水分補給をしましょう。
- 肛門周囲を清潔に保ちましょう。
- 腹部を冷やさないようにしましょう。
- 油分の多いもの、辛いもの、食物繊維の多いもの、乳製品は控えましょう。
体がだるい、皮膚や白目が⻩色くなる、食欲が出ない
力が入らない、尿の色が赤黒くなる、筋肉痛
●貧血
動悸、息切れ、めまい、ふらつき
- 外出や運動は無理のない程度にとどめましょう。
- ゆっくりした動作を心掛け、転ばないように注意しましょう。
- 手足の先の血の流れがよくなるように温めましょう。
●血球減少による感染症
発熱、寒気、咳・痰、のどの痛みなど風邪のような症状、頭痛、腹痛
- 帰宅後や、食事、トイレの前後は手をよく洗いましょう。
- こまめにうがいをしましょう。
- 不要不急の外出を控えましょう。
- 爪を短くする、皮膚の乾燥を防ぐなどして、皮膚を傷つけない工夫をしましょう。
●血球減少による出血のしやすさ
鼻血、⻭ぐきからの出血、ぶつけた時に⻘あざができやすい
- ⻭をみがくときは、やわらかく清潔な⻭ブラシを使ってやさしくみがきましょう。
- 激しい運動は控えるか、注意して行いましょう。
息切れ、息苦しさ、から咳、発熱など
こちらに記載された症状がみられた場合は、すぐに主治医へご相談ください。
主な副作用
- 口の中を清潔に保つため、食後など随時うがいと⻭磨きをしましょう。
- 口内炎が続く場合は、我慢せずに主治医にご相談ください。
- 症状がなくても、口の中を清潔に保つことが重要です。
うがい液や⻭磨き粉は、アルコールやメントールが入っていない低刺激のものを選びましょう。 - ⻭磨きのときは、やさしくブラッシングしましょう。
やわらかい⻭ブラシがおすすめです。 - ⻭ブラシが届かない場所には、⻭間ブラシやデンタルフロスを使いましょう。
- ⻭ブラシはこまめに交換しましょう。
少なくとも3か月ごとに交換することが理想的です。 - 固い食べ物や刺激のある食べ物は控えましょう。
口の中に異常を感じたら、主治医、看護師、薬剤師にご相談ください。
- 厚生労働省: 重篤副作用疾患別対応マニュアル 抗がん剤による口内炎,
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1l09.pdf,2022/08/24確認
- 皮膚症状が続く場合は、我慢せずに主治医や皮膚科医にご相談ください。
- 保湿などの皮膚ケアを行いましょう。
- 洗剤などを使う際には、ビニールやゴムの手袋を使いましょう。
- お風呂に入るときは、強くこすらず、やさしく洗うようにしましょう。
お肌に異常を感じたら、主治医、看護師、薬剤師にご相談ください。
コセルゴ®の服用により、脱毛や髪の毛の変色があらわれることがあります。
気になるときは、主治医、看護師、薬剤師にご相談ください。
- 髪の毛を洗うときには強くこすらないようにしましょう。
- ドライヤーで乾かすときは、髪の毛に刺激を与えないよう短時間で済ませましょう。
ブラッシングも控えめにしましょう。
コセルゴ®の服用により、「疲れがとれない」、「やる気が起こらない」、「体力が落ちる」、「力が入らない」などの症状があらわれることがあります。
- 十分な睡眠や休息、気分転換を行うようにしましょう。
- 疲れを感じたときは無理せず休憩をとりましょう。
- リラックスできる時間をとるようにしましょう。
- 負担にならない程度の軽めの運動は、疲労を防ぐ効果が期待できます。
⻑く続く場合、他の副作用の初期症状の可能性も考えられます。
必ず主治医にご相談ください。
こちらに記載された症状以外でも、気になることがあれば、主治医、看護師、薬剤師にご相談ください。
副作用の発現時期2) (海外第II相試験※)(海外データ)
主な副作用および特に注意を要する副作用の発現時期は以下の図のとおりです。
発現割合の指標
- 自覚症状として目のかすみなどがあらわれる場合がある。
- CK:クレアチンキナーゼ。
CKの増加はミオパチー(力が入らない、尿の色が赤黒くなる、筋肉痛など筋肉に起きる症状)の発症もしくはその前兆となる可能性がある。 - AST:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ。
ASTの増加は肝機能障害の可能性がある。 - ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼ。
ALTの増加は肝機能障害の可能性がある。
- すべての副作用が記載されているわけではありません。
こちらに記載された症状以外でも、気になることがあれば、主治医、看護師、薬剤師にご相談ください。 - 上記の期間内に必ず副作用があらわれるわけではありません。
副作用がいつあらわれるかは、個人差があります。
副作用の初期症状や、ご家庭でできる対処については、上記の「主な副作用」や「特に注意を要する副作用」 をご参照ください。
ご不安なことがあれば、主治医、看護師、薬剤師にご相談ください。
- 疼痛や外観上の変形等の臨床症状を有し、重大な合併症のリスクを伴うことなく切除できない叢状神経線維腫を有する神経線維腫症1型を有する2〜18歳のNF1患者50例にコセルゴ®を投与して、PNへの有効性と安全性を検討した試験
- 2)社内資料: SPRINT 試験第II相-1(承認時評価資料)