コセルゴ®製品紹介動画(最大追跡期間5.6年の延長データ版)​

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「神経線維腫症1型における叢状神経線維腫」に対する初めての薬物治療選択肢であるコセルゴ®を知っていただくための動画です。コセルゴ®の適応となる疾患情報やコセルゴ®の基本情報、承認の根拠となった臨床試験等を分かりやすく解説しています。

※下部に本動画のスライドと解説を載せています。ご参照ください。​

電子添文は、こちらよりご覧いただけます。

動画構成​

再生バーのマークをクリックすると、各チャプターへ移動できます。

0:00~
オープニング
0:17~
コセルゴ®の製品概要
1:03~
神経線維腫の分類
1:45~
叢状神経線維腫の経過や臨床課題
2:59~
コセルゴ®の作用機序
3:39~
SPRINT試験第Ⅱ相-1(試験デザイン)
5:39~
SPRINT試験第Ⅱ相-1(有効性)
7:14~
SPRINT試験第Ⅱ相-1(安全性)
8:01~
コセルゴ®の用法及び用量
8:36~
投与前・投与中の確認項目​
9:15~
終わりに

※PCでご覧の方は、クリックでスライドと解説を拡大できます

オープニング​

本動画では、神経線維腫症1型(以下、NF1)における叢状神経線維腫の初めての薬物治療選択肢である「コセルゴ®」についてご紹介いたします。

コセルゴ®の製品概要​

コセルゴ®の効能又は効果は、「神経線維腫症1型における叢状神経線維腫」です。
臨床症状を有し、重大な合併症のリスクを伴うことなく切除できない叢状神経線維腫を有する、3~18歳のNF1患者に使用することができます。
主な臨床試験であるSPRINT試験第Ⅱ相-1 (以下、SPRINT試験)では、最大追跡期間が5.6年に延長されたデータが公開されました。​

神経線維腫の分類​

神経線維腫は、皮膚の神経線維腫と叢状神経線維腫に大別され、叢状神経線維腫には、神経の神経線維腫とびまん性神経線維腫が含まれます。
叢状神経線維腫は、皮下より深い部位で、神経幹や神経枝から発生し、NF1患者の20~50%にみられる症状です。​

叢状神経線維腫の経過や臨床課題​

NF1の自然経過研究(Natural history study)のデータです。個々の患者における標的とした叢状神経線維腫の経時的変化率を示しています。
患者によって異なるものの、腫瘍容積は増加傾向で、中央値で年間16%増加することが示されました。

叢状神経線維腫の臨床課題として合併症があり、痛みや整容性、運動機能障害等が出現することがあります。
また、腫瘍の増大がさまざまな合併症を引き起こすと同時に、合併症を悪化させることも知られています。​

治療法として手術が確立されていますが、切除による機能障害のリスク等から、完全切除が困難となっています。​

コセルゴ®の作用機序​

コセルゴ®は、NF1における叢状神経線維腫の増殖を抑制する、本邦で初めて承認された経口治療薬です。
NF1遺伝子が正常であれば、ニューロフィブロミンが細胞増殖に関わる経路を調整することで、過剰な細胞増殖を抑制しています。

一方、病的な状態ではコントロールがうまくいかず、細胞増殖が持続してしまいます。​
コセルゴ®は、細胞増殖に関わる経路の1つである「MEK」のはたらきを抑制することで、細胞増殖を抑制します。​

SPRINT試験第Ⅱ相-1(試験デザイン)​

病的状態を伴い、手術不能な叢状神経線維腫を有する小児期のNF1患者を対象に、コセルゴ®を1日2回経口投与したときの有効性・安全性を検討する目的で実施されました。
主要評価項目は客観的奏効率(ORR)、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、安全性等でした。

対象となる患者50例に、コセルゴ® 25mg/m2(体表面積)を1日2回、空腹時に連日経口投与しました。
臨床的意義が認められる限り、またコントロールできない毒性が認められない限り、継続して投与しました。​

解析計画は、こちらに記載の通りです。​

組み入れられた患者の年齢の範囲は3.5~17.4歳、中央値は10.2歳でした。​

標的とする叢状神経線維腫の腫瘍容積の範囲は5.6~3,820mL、中央値は488mLでした。
叢状神経線維腫関連の病的状態として、最も多かった症状は、外観上の変形88%でした。
また、52%の患者で、組み入れ時に疼痛が認められました。

SPRINT試験第Ⅱ相-1(有効性)​

標的とする叢状神経線維腫の客観的奏効を達成した患者割合(主要評価項目)は68%、最良総合効果において安定を含めた病勢コントロール率は96%でした。

標的とする叢状神経線維腫の最良変化率(副次評価項目)において、腫瘍が20%以上減少した患者は、77.1%でした。​

PFS(主な副次評価項目)、及び自然経過観察研究との比較(補足的な有効性解析)をご紹介します。PFS中央値は自然経過群1.3年に対し、コセルゴ®投与群では未到達でした。また、5年時点の無増悪生存率は、自然経過群18.2%に対し、コセルゴ®投与群では69.7%でした。

個々の患者における標的とした叢状神経線維腫の経時的変化率では、自然経過群の年間変化率は16%増加でしたが、コセルゴ®投与群では5.1%減少でした。​

SPRINT試験第Ⅱ相-1(安全性)​

コセルゴ®投与例では、有害事象が98%、CTCAE Grade3以上の有害事象が68%に認められました。​
また、重篤な有害事象は30%、投与中止に至った有害事象は12%に認められました。​
死亡に至った有害事象は認められませんでした。​

主な有害事象は、嘔吐、悪心、下痢等の消化器症状、爪囲炎等の皮膚症状、血中クレアチンキナーゼ(CK)増加等でした。

コセルゴ®の用法及び用量​

1日2回、経口投与するカプセル剤です。
吸収に影響するため、食事の1時間前から食後2時間までの服用は避けるようにしてください。
通常、小児にはセルメチニブとして体表面積あたり1回25mg/m2を投与し、1回量の上限は50mgです。なお、患者の状態により適宜減量してください。

投与前・投与中の確認項目​

妊婦又は妊娠の可能性がある女性、重度の肝機能障害(Child-Pugh 分類 C)のある患者への投与は禁忌のため、投与前に確認・検査をお願いします。また、投与前には心機能検査も必要です。
投与中は心機能障害、眼障害、肝機能障害等があらわれることがあるため、定期的な検査で状態を確認し、異常が見られた場合は専門医にご相談ください。​

終わりに​

NF1の症状の1つである叢状神経線維腫、及び「手術不能かつ症候性のNF1における叢状神経線維腫」に対する経口治療薬であるコセルゴ®についてご紹介させていただきました。

コセルゴ®の対象は、症状があり、手術で完全に切除できない叢状神経線維腫を有する3~18歳のNF1患者です。
こちらに記載の情報をご参考に、コセルゴ®をご検討ください​。

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